三どこ観てきたよ


ダメかな〜と思いつつ念のため…ってトライした一般で滑り込めたので、少年社中の「三人どころじゃない吉三」に行って参りました。

刀ステもご一緒したおともだちと、面白そうだよねえなんて話していたのがきっかけなのでおなじふたりで観劇シリーズとも言えたり。はからずも、すずきひろきおよびくぼでらあきらつづきであります。

ということで以下内容に大いに触れたりもするメモです。

会場のはなし

紀伊國屋ホールです。もちろん初です。
新宿紀伊國屋の4階、技術書コーナー*1の奥。
こんなとこにクチ開いてたんだァ……。

座席は400強くらい?
こないだ行った草月ホールより小さいんだ。
このくらいの規模感、密度高くて良いですね。

swarmのTIPSで言及されていましたが、クッションあるので長時間なら使ったほうがいい。
紀伊國屋ホール | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店

舞台のはなし

ベースとなっている歌舞伎演目「三人吉三巴白波」は未見の上、どの程度元のお話を残すのかも分からないながら、アオリにも(アレンジの上)使われている大変人気な口上があるということで、これ原文ママで出てくるかもしれないぞとお話含めての軽い予習はして行きました。
結論から言うと、軽くでも入れておいて良かったです。気持ちよく台詞を聴けました。
予習に際しまして、特に下記サイトにお世話になりました。そっとありがとうございます。

お話も台詞も動きも組紐みたいに綾なされていて、元々の複雑な因果関係や時間の流れも最後には奇麗に頭に入ってくれました。すごい。*2

ものすんごい雑にざっくり言って今回の舞台はループものなんだけど、変なくどさは全くなくて、コメディからシリアスへの遷移もとにかくテンポが良いしで気付いたらすっかり飲み込まれている始末。

世界に引き込んで魅せてくれる、お芝居の楽しさってこれだよね!!って思わせてくれるステージだったので、よっぽど水が合ったんかねわたし。

その代わり、引き込まれすぎてるのか知らないけどものすごい体力消耗した。

全員が出てくる、フリースタイルシーンとかダンスシーンとか斬り合いシーンとか、人数いるので当然迫力が出るんだけど重くはなくて、これもテンポの良さによるのかな、わちゃっとしたとこがまた楽しい。


以前のエントリにも書きましたが、わたし、殺陣が好きなのね。
今回は主演のお嬢吉三が女装役でいらっしゃるので、まず序盤、お坊との邂逅からの立ち回りではためく袖が……そらもう素敵で……すてきで……。
そして以前のエントリにも書きましたが、わたし、スローモーション大好きマンなのね。
三人吉三が殺し殺される悲劇のシーンが、セピアに染める照明の下、スローモーションで、そらもう悲劇的に美しくてですね、好き……!(チョロさ)
や、えっと、メリハリあってこそ活きるスローモーションストップモーションですのでつまりメリハリある舞台でした、と。

例によって、挙げていくとキリがない、良いから観てとしか言えないので端折ります。

あと

えーと


うーん



もうわたし奇麗な女装も好きってことにしていただいて良いです。*3

衣装のはなし

遅れ馳せながらも一般挑んでみようって決めた理由のひとつなんだけど、あのね、もうね、サイトとかチラシに載ったビジュアルイメージが素晴らしくてね。
舞台はまた違うということではあったけど(そらそうよな…まずもってチラシのは生花だし)、これを生み出せる手が関わってるなら期待もしたい。

そんな思いで見つめたステージ上にはポップでかわいいカラーが行き交います。ピンク、黄緑、黄色、水色、とにかくかわいい。わたしは黄緑のシューズにきゅんきゅん!

八百屋久兵衛には葉野菜や人参、金貸し太郎右衛門には銭貨といった意匠が入ってるのもクスッと緩めの印象を与えつつ、キャラクタ判別を助けてくれる優しさだなぁと。


基本的にラストまで衣装の変更はないんだけど、例外的にお嬢だけは3通りのお衣装で魅せてくれます。

序盤が白。袖のワンポイントに赤を入れつつも、他はごくごく淡いパステルカラーを乗せる程度(雲と富士それからチェックの帯がすんごいかわいい)で与える印象はモノクロ。白花を載せた黒髪と、唇の紅が映える。
楚々としたお嬢さん。

男装になると彩度の低い、セピア。
濃紫の襟と左袖だけパフスリーブっぽい…ガウン?がかわいいの。
黒髪ショート*4から両耳の後ろを通って垂れる赤い紐が艶っぽい。
動きから女が消える。

ラストは夏なので、みんなは上半身を無地のTシャツ半袖*5だけ残して腰のあたりにまとめてしまってる軽やかさ。*6*7
お嬢はひとり赤。

太鼓を手にして梯子を登り、微笑む姿はもうとにかく、とにかく艶やかにお七だよ。*8
いやまあ、もちろんお嬢吉三だし、つまり女装の男なんだけどさ。

お嬢のことばかりだけど、木屋文里(ちいさめ窓枠格子)、金貸し太郎右衛門(おおきめ市松模様)のお衣装が特に好き。

勢い余って過去公演のお写真も少しだけ遡ったら胸キュンだったのであとでゆっくり拝見したいところ。



えーとダメだ、長くなってきたのでこの辺で!!
まとめとくと、好き要素いっぱい!!!

*1:2016/7現在

*2:でも改めてわたしに訊いてはいけません

*3:ハイパーどうでもいい情報だけど、かわいいっちゃかわいいけど微妙に気持ち悪さの残るくらいの女装が好きなんです本来(本来)

*4:好き

*5:襟合わせありました、シャツじゃないない。失礼しました!!

*6:軽やかであることがすごく重要

*7:後日修正。白いときからなかった

*8:元々三人吉三のお嬢吉三は八百屋お七を当たり役とした役者のための当て書きだったとかって雑な説明を残しておきますが、細かいor正確なところはすみません各自でお調べください